その他の検査・治療について
インフルエンザ予防接種について
接種対象、回数
13歳未満は2回、13歳以上は1回接種します。2回接種する際は1~4週間の期間を空けて接種していただきますが、ワクチンの効果を高めるためには4週間空けて接種されることをおすすめいたします。インフルエンザ予防接種は公的医療保険適用外の診療となっており、金額は3780円となっております。
予約について
インフルエンザ予防接種は原則的に事前に予約を入れていただいています。ご予約は随時受け付けていますので、ご希望の方はお電話か受付窓口にてご予約をお願いいたします。
子宮頸がんワクチン予防接種について
子宮頸がんワクチンとは
子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)による感染を予防することにより、子宮頸がんを予防します。HPVにはいくつかの型があることが知られており、今回のワクチンは特に子宮頸がんとの関わりが強いと考えられている 16型、18 型によるウィルス感染を予防します。
これまでは日本で使用できる子宮頸がんワクチンには16型、18 型の2種類の感染を予防するものと16型、18 型および6型と11型の4種類の感染を予防するものでしたが、令和5年4月からはさらに31型、33型、45型、52型、58型も加えた9種類の感染を予防するものが使えるようになりました(注)。
今回のワクチンは感染を予防するものなので、既にHPVの感染がおこってしまっている場合や前癌状態、子宮頸がんが発症している場合には効果はありません。
また、予防接種のため保険適用が無く、現在自費扱いとなっています。
(注)6型と11型は子宮頚がんではなく尖圭コンジローマという病気の原因と考えられています。尖圭コンジローマは外陰部に良性のイボができる病気で、性交渉によりHPV6型あるいは11型が感染することでおこると言われています。
接種対象
- 接種対象は10歳以上の女性です。
接種回数
- 接種するワクチンの種類により接種時期や回数が多少違います。必要な回数を接種しないと抗体が充分につかず、予防効果が期待できません。
- 2種類および4種類の感染を予防するワクチンについては、半年の間に3回接種します。
- 令和5年4月から使えるようになった9種類の感染を予防するワクチンについては、1回目を接種する年齢が15歳未満(15歳になる誕生日の前日まで)の場合は2回、1回目を接種する年齢が15歳以上(15歳になる誕生日以降)の場合は3回となります。
注意事項
- 今回のワクチンは、治療目的のワクチンではありません。したがって、すでに感染しているHPVを排除したり、子宮頸部の前がん病変やがん細胞を治す効果はありません。
- ワクチンを接種した後に、注射した部分が痛むことがあります(通常数日で治ります)。注射した部分の痛みや腫れは、体内でウイルス感染に対して防御する仕組みが働くために起こります。
- すべての型のHPVの感染を予防するわけでありません。今回のワクチン接種後に16型、18 型以外の型のHPVに感染する可能性はあります。
- 子宮頸がんを完全に防ぐためには、定期的に子宮頸がん検診を受けて早期に発見することが大切です。ワクチン接種後も、定期的に子宮頸がん検診を受けることをお勧めします。
- 今回のワクチンを定期接種で行わない場合には公的医療保険適用外の診療となります(18870円)。
予約について
子宮頸がんワクチン予防接種は事前に予約を入れていただいています。ご予約は随時受け付けていますので、ご希望の方はお電話か受付窓口にてご予約をお願いいたします。
HPVワクチンのキャッチアップ接種について
通常のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの定期接種の対象年齢(小学校6年から高校1年相当)の間に接種を逃した方であっても、下記の2つを満たす場合に公費で接種を受けられます。
・平成9年度生まれ~平成17年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性
・過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない
接種の対象に該当する方は、令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間、HPVワクチンを公費で接種できます。
過去に1回あるいは2回受けたことがある場合、過去にHPVワクチン接種を受けた時から時間が経過している場合でも、接種を初回からやり直す必要はなく、残りの回数の接種(2、3回目または3回目)を行います
ブライダルチェック(結婚前健診)
公的医療保険適用外の診療となっており、結婚前の婦人科の健診として行っています。検査内容については患者様のご希望に合わせて柔軟に対応しております。詳しくは受診されたときにご相談いたします。それぞれの患者様によりご希望内容が違うため、金額は1万円から3万円くらいとなっております。
更年期障害
日本人の閉経の年齢はおよそ50歳であり、45歳から55歳の間に閉経を迎える女性が多いと言われています。閉経前後の時期には卵巣の働きが悪くなり、女性ホルモン分泌のバランスが乱れてきます。そのため、顔がほてる、急に汗がでる、手足がひえる、気分が落ち込む、眠りにくいなどの症状が出ます。これらの症状を総称して更年期障害と呼んでいます。
当院では、更年期におこる様々な症状に対し、ホルモン補充療法・薬物療法・漢方療法などの中から最適な治療方法を決定いたします。また、大豆から抽出された女性ホルモンと似た作用を持つエクオールを含んだサプリメント(エクエル:4320円)を扱っております。
おりもの(帯下)の異常
カンジダ・クラミジア・大腸菌・トリコモナスなどの感染により、おりものの変化や外陰に痒み・痛みがでることがあります。
正常なおりものは、特に排卵や月経前後によく分泌され、治療の必要はございませんが、異常を感じられた場合は、お気軽にご相談ください。
カンジダ膣炎
カンジダは真菌類に属するカビの一種です。カンジダは、膣内だけでなく、口、気管支、肺などにも寄生しているもので、いつでも病原性を持っているわけではありません。カンジダ膣炎の症状としては、外陰部に激しいかゆみが生じます。外陰部は赤くただれて、ひどくなると皮膚が乾燥してカサカサした感じになってくることもあります。主に抗真菌剤、軟膏の塗布により治療を行います。
性病、性行為感染症
クラミジア感染症
クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマテイスという微生物によって起こる病気です。近年、女性がかかる性感染症として増加していることが知られており、問題となっています。
感染の初期には自覚症状がほとんどなく、感染に気がつかないことが多くあります。そのため、気づかずに放置していると将来不妊症の原因になったり、パートナーに移してしまうこともあります。長く放置した場合に重篤な腹膜炎を生じることがあります。抗生物質を用いた治療を行います。
淋病
淋病は淋菌によって起こる細菌感染症です。感染は性行為により淋菌が粘膜上皮にくっつき起こりますので、男性では尿道、女性では子宮頚管、卵管などに感染しやすいです。
症状の強さにより、抗生物質の内服あるいは点滴を選択して治療を行います。
ヘルペス外陰炎
単純ヘルペスというウイルスによって起こる感染症で、性的接触後数日で外陰部に小さな水泡ができ、しばらくすると破れて潰瘍ができます。2~3週間は痛みやかゆみをともなうのが特徴です。内服薬や外用薬で治療を行います。
尖圭コンジローマ
パピローマウイルスによって起こる感染症で、性器や肛門のまわりにイボができます。大きさは直径1~3mm前後が多いといわれていますが、もっと大きくなることもあります。一般的に自覚症状はありませんが、大きさ、発生部位などにより痛みや、痒みがみられる場合があります。症状によって、外科的な治療か薬による治療かを選択いたします。