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体外受精とは、排卵近くまで発育した卵子を体外に取り出し、精子と接触させ、受精し分割した卵を子宮内に戻す不妊治療のことです。1978年にイギリスで初めて体外受精児が誕生して以来、全世界に急速に普及し、日本でも年間約10000人の赤ちゃんが体外受精により誕生しています。
不妊スクリーニング検査を行い、以下のような場合には、体外受精をお勧めしています。
また他の不妊治療(排卵誘発、人工授精など)で妊娠に至らない場合や原因不明の長期不妊症の場合にも体外受精を行います。
体外受精の治療は、【1】採卵、【2】培精・培養、【3】胚移植の三つの段階に分けられます。(患者様のホルモン検査の結果や治療経過により、これらの前後に排卵誘発剤や黄体ホルモン剤の使用を行うことがあります。)
【1】採卵
採卵は、腟の壁から細い針を刺し、卵巣を直接刺すことによりその中にある卵を採取します。この時は、腟から観察する超音波で卵巣を確認しながら、周囲の臓器を傷つけないように注意しながら行います。卵巣の状態により、適宜麻酔を使いながら行います。当日は可能な限りご主人にもお越しいただき、採精室で精液を採っていただきます。
【2】培精・培養
採取した卵子と精子を試験管の中に入れ、これらを適切な環境になるように調節した培養器に入れて培養します。その後、受精しているか、細胞分裂が進行しているかを確認します。
【3】胚移植
体外受精で得られた受精卵を、採卵2~5日後(通常3日後)に、細いチューブを腟から子宮内へ挿入し、注入します。この時には通常麻酔は使用しません。
当クリニックでは、体外受精により得られた受精卵のうち、良好胚(移植した場合妊娠可能と思われるもの)を、ご本人の承諾を得た上で凍結保存しています。胚凍結を行うのは以下の場合があります。
【1】胚移植後に余った卵を凍結する場合。
【2】採卵を行ったときの状態で、卵巣過剰刺激症候群の危険性が高いと考えられる場合。
【3】胚移植を行う時に子宮内膜が薄く、妊娠の可能性が低いと考えられる場合。
凍結した受精卵は、採卵を行った周期とは別の周期に、子宮内膜が十分厚くなったのを確認したのち融解し、胚移植を行います。胚移植が可能な期間としては、産婦人科学会の会告により夫婦の婚姻の継続期間であり、かつ母体の生殖年齢を超えないことになっています。
